2013/03/16

映画"四月物語 (April story)"感想コメントやレビュー


特にダイナミックな物語展開があるわけでもなく、映画の時間も1時間ほど非常に短いが、感じが良く記憶に残る映画でした。この映画の監督は、誰もが知っている岩井俊二なのに、韓国では"ラブレター(Love Letter)"という映画で広く知られています。


"Lover letter"の胸えぐられる愛のセレナーデが絶妙なテンポの構成で賛辞を受けた場合は、"四月物语"の感受性は私たちにもっと密接に近づいています。

北海道の小さな町から東京に上京した純白の大学新入生が踏み出す足取り一つ一つに精巧に乗せて出した照れ可愛らしい笑顔は、過去の歳月を振り返り、一度大学生活の期待に眠れない成し遂げた私達に"初めて"始まるものの美しい香水を呼び起こします。

岩井俊二は"四月物语"から "Love Letter"のつぶれた愛の痛みではなく、かぐわしい花の香りがお贈りする、爽やかな生活の余裕としっとりとした春雨が予感して知ることができない将来の愛を、希望的な愛を余白に詰めました。

"四月物语"は、"Lover letter"の絶望した愛をときめいて膨らんだ夢に置換し、初の愛と人生の変化にきれいな視線を投げます。さらに画面いっぱいに広がる美しい4月の風景は一生を通じて見ることができる春の最も輝く瞬間だけを綿密にとらえていました。

特に寒くて雪も多かった冬終わりに迎えた暖かい春、"四月物语"が新たな愛を夢見る甘い汚水のように私たちを歓迎しています。